卵の殻色はいろいろ

Posted at 08/04/26 Comment(2)» Trackback(0)»

 お客様から日々多くのご質問をいただく中で、最近多くなってきているのが、「殻の色によって栄養価が違うの?」とか「鶏の種類は何種類飼育しているの?」などの卵の見た目からくると思われるご質問。要するに「殻の色」から連想されることに関するものです。

卵の殻色、定番といえば「白」と「茶」。その中で「茶色」とはいうものの、いろいろ違いがあるのをご存知でしたか?

同じ巣箱に産んだ卵の殻色はいろいろ

 色の違いの要因は大きく分けて三つあります。その一つは・・・。

●第1に、「親鶏」からくる違いです。
 これは、DNAによって決定されますから、卵の色の決定的な違いが見られます。

 まず、白い卵。これは「白色レグホン」や「ジュリア」などに代表されるいわゆる白い羽の色をした鶏が産む卵。
 小柄なうえに少ない飼料でより多くの卵を産み続けることや、卵の品質管理がしやすいことなどから、ケージ(金網の鳥かご)飼いの多い日本では最も飼育羽数が多く、日本で卵というとほとんどの方が「白い卵」をイメージするほどの流通量を誇っています。

 次に多いのは、茶色の卵。これは日本の種であれば「名古屋コーチン」に代表される、羽の色が茶色の鶏が産むのもです。実際の飼育羽数からいえば「ボリスブラウン」などの海外種が主流となっています。
 こちらは体が大きい分餌を多く必要とし、以前は産卵率が低かったため日本での飼育羽数が少なかったのですが、白い鶏に比べ性格が穏やかで環境の変化にも対応し、病気やストレスに対する抵抗力も強いことから、平飼いや放し飼いに向いており、最近急速に飼育羽数が増加しています。

 私の農場でも、写真のような「ボリスブラウン」が飼育されています。

オークリッチの鶏の様子
 
 ヨーロッパでは腿肉よりも胸肉を、それもちょっと固めの肉質を食する習慣があり、卵と肉の両方が取れる茶系の鶏のほうが以前から白色系よりも多く飼育されています。

 このほかにもちょっとピンク色をした卵や青っぽい色をした卵がありますがこれも鶏の種類によるものです。が、この場合の親鳥はピンクや青い色はしていませんのであしからず(笑)。

●第2に「飼育環境」からくる違いです。
 飼育環境によるとはいっても白い卵は茶色にはなりません。なぜなら白は「無色」であるからです。色が変化するように品種改良を進めれば別ですが、一般の飼育環境下では色を変化させようがないのです。と、いうことでここでのお話は、環境から影響を受けやすい茶色の卵のお話になります。

 茶系の鶏が産む卵は色の濃さが千差万別、同じ環境・同じ餌で育てていても、まず二つと同じ卵の色は無いと思います。それでも見た目が濃い色の卵の方が品質で上回るかのような印象が強いことから、同じパック詰めでも濃い色の卵が入っているものから売れていくといわれ、生産する側も出来る限り濃い色で同一色に近づけようとします。餌によっても殻色をコントロールできるので、ますます見た目からの判断には注意が必要です。

★でも本当に濃い色が品質的に優れているのでしょうか?
 茶系の卵では殻の色は、環境が大きくものをいうようです。
 鶏を全く窓の無い(ウインドレス)鶏舎で飼育すると最も効率よく濃い色の卵を産むといわれています。そして、屋内だけで日の光が直接差さない、日射をコントロールした鶏舎で育てた方が、屋外と屋内を自由に行き来でき、日光をいっぱい浴びることが可能な鶏舎よりも、濃い色の卵が多くなります。


 この理由は、今までの経験から推測すると、鶏の本能からきているのではないかと思います。

 鶏は自分の置かれている(住んでいる)環境によって外敵から自分の産んだ卵を守るため、自分の環境の中で目立たない色で卵を産み分けてるのではないかということです。
 種を保存しようする鶏の本能が、暗いところで育った鶏は目立たない濃い色を、明るいところで育った鶏はその場にあわせ明るい色を産んで環境に順応する、すばらしい適応能力だと思います。

 ちなみに下の写真は左端の白い卵を除いて、全て当店の同一環境同一年齢の鶏が産んだ卵です。
 右端から、一般的にスーパーなどで売られている白色レグホンの卵。それ以外は当農場飼育の鶏の卵です。
色の違いがはっきりわかります


こんなにも違う色の卵が太陽をいっぱいに浴びた鶏から毎日生まれるのです。それぞれの親鶏たちが自分の好みの環境にあわせ産卵したと思うとその卵への思いが伝わってきそうです。

 こういうふうに考えると同一の条件下で育てられた鶏から産卵された卵については、品質的には全く違いがありませんし、いろいろな卵に関する出版物でも一般的に卵の殻の色の違いによる栄養価の違いは認められないとされているのも納得できるところです。

 また、上の写真の右端の卵のように「そばかす」があるものも見られ、よく鶏の血液じゃないかと尋ねられますが、これは鶏の体内で殻の色素が表面に付着したもので、全く品質等に影響はありません。

●第3に「年齢」からくる色の違いです。
 「環境からくる色の違い」のところでは、白い卵は変化しようが無いといいましたが、この加齢よる変化は認められます。色と卵のツヤが相乗効果となって若鶏が産む初卵などはまるで油を塗ったような若々しい光沢となります。


 それが少しずつ年齢を重ね産卵を始めてから1年以上経過すると光沢も明らかに少なく、茶色の卵は色が全体的に薄くなってきます。それでも栄養価には変化は見られません。
 上の写真ではちょっと確認が難しいかもしれませんが、産卵し始めてまだ半年あまりの卵ですので光沢もしかっり出ています。


●最後に 
 これまでの説明でもうご理解いただけたと思いますが、卵は見た目ではありません。
 要はその鶏がどんな飼い方をされていてどんな餌を食べているかが題になります。生産された卵がどういうのもなのかは親鶏の状態を見れば分かると思います。

 それを確認するのに一番いい方法は、最近では少し難しくなりましたが直接その養鶏場に足を運んでみることです。そうすれば実際の飼育環境や状態を自分の目で確認できるはずです。インターネット上のサイトを見てみるのもいい方法でしょう。
 いずれにしても生産者の顔が見え、話が出来るお店選びをお薦めします。

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"卵の殻色はいろいろ"へのコメント

CommentData » Posted by 飯久保 at 10/03/20

卵の殻色は、餌の色によって変わると、人から聞きましたが、本当でしょうか。

CommentData » Posted by 二代目店主 at 10/03/26

飯久保さん
書き込みありがとうございます。

卵の殻色ですが、餌の色によって変わるというのではなく、餌の成分によっては濃くすることができる、といった表現が正しいと思います。

もちろん「濃くする」ということですがら、「白色」の卵ではなく、茶系とかの「有色」の卵のお話ですが。

ちなみに、卵黄の色は餌の色によって変わってきます。

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