豊かな森林の行方

Posted at 10/09/19

今年の夏は日本全国が猛暑に包まれた。
新潟だって例外ではない。
実りの秋を迎えるが、地元の林家の人に話を聞くと、栗や栃、柿など全般に不作という。
秋から冬にかけて、熊など山に棲む動物が、里へ下りてくるのではないかとの心配もある。

春の低温多湿による山菜の一斉芽吹きに始まり、蜂やスズメの姿が例年よりすくないなどなど、山全体のバランスが崩れている・・そんな感がぬぐえない。

先日、「朝日新聞 グローブ」第47号に気になる記事があった。
「土地争奪(land grab)」。人口爆発や気候変動に伴う水や食糧不足への危機感を背景に、海外の土地を買い、それらに備えようとする動きらしい。
日本の国土も例外ではなく、いわゆる自然豊かな森林などの土地が、海外資本に買われているという。

私が住む地域では、全体に占める森林面積が95%を越えている。
基幹道路からちょっと外れただけでも、手入れしてあるこんな美林を見ることが出来る環境にある。
豊かな森林の行方は?

ただ、昨今は長引く木材価格の低迷と、それに伴う後継者難もあり、手入れの行き届いた森林はめっきり少なくなり、土地を手放す場合も多い。
生活を支える収入を生まない森林を、高値で買いたいという申し出があれば、売ってしまうのは無理のない話。
森林を取り巻く環境が低迷しているからこそ、そこで土地争奪の目的が簡単に達成されてしまうのか。


しかし、農地で稲作を行うにも、漁業で牡蠣などを採捕するにも森林との関係は密接で、水資源の涵養だけに止まらない。
森林の荒廃は、すなわち人間の生活環境の荒廃につながる、といわれている。
私たちが食べるもの全ての源に、山の力が作用している。

「豊かな森林の行方」は、そこに住む私たちの将来を左右するかもしれない。

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