端午の節句はアク笹巻き

Posted at 08/06/05

6月4日は当地方、一月遅れの端午の節句。
昔から、この日は家々の玄関や裏口といった出入り口に、菖蒲の葉とヨモギを供え、アク笹巻きをいただくいのが慣わしとなっています。
端午の節句はアク笹巻き
(手前の白い皿のものがアク笹巻き、奥が笹団子)

アク笹巻きとは、アク(灰汁)で煮たチマキのこと。
灰汁も、杉や檜などの針葉樹ではなく、楢やブナといった落葉樹を燃やした後の灰で作った灰汁を使います。もちろん、燃やす時にも石油系の着火材等は一切使用していないもので作ります。
その灰汁で、もち米を笹で包んだチマキを煮ると、笹と灰汁の殺菌効果が、常温下での笹巻きの長期保存を可能にしています。

写真手前のように、灰汁で煮るために黄色い色がついています。中には何も入れません。
食べる時には、きな粉や砂糖をつけてたべるのが一般的です。
初めての方は抵抗があるかもしれませんが、私は小さい時から笹巻きといえば、アク笹巻きですので、懐かしい夏を告げる食べ物です。

地域によって巻き方も味も様々。小さい頃、食べるのもが豊富になかった時には、これがおやつでした。


次の写真が、玄関前に飾った菖蒲の葉とヨモギです。

端午の節句の飾りつけ

玄関を始め、人が出入りするところ全てに飾り付けます。
魔除けと無病息災を祈るもの、と聞いています。

この日のお風呂は、菖蒲湯。あの菖蒲の何ともいえない香りが、お風呂場に漂い、天然のリラックス材で気分もゆったり。

でも、炭焼きを業とする人がほとんど無いため灰汁の入手も困難になり、高齢化により笹巻きを巻く技術や笹の葉の調達が限られ、水田の荒廃によって菖蒲の自生地が縮小など、この風習がいつまで続けることができるのか、毎年不安が大きくなっていきます。
私達世代を含め、これまでの世代が捨ててきてしまったものの大きさに、みんな早く気がつかないと・・・。


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